院長の独り言

院長の独り言
171.コロナの影響

新型コロナウイルスへの対応もある程度出来てきて、スポーツの試合も少しずつ制限が緩和されてきました。

そのおかげで私の出張、チーム帯同の仕事も少しずつ戻ってきました。

 

昨年のインターハイでもコロナで例年と雰囲気など違うと書きましたが、今年もコロナの影響は大きいなと感じることがありました。

言葉では表現しづらいのですが、チームとしてのところです。

 

競泳でも試合に臨むにあたって様々な準備が必要です。

控え場所の場所取り、ウォーミングアップの道具の運搬、セッティング、アイシング用の氷の手配、弁当の準備片付け…

 

文字にしてみると他愛のない雑用に見えるかもしれません。

ただ一つ一つに仕事のクオリティがあるのです。

例えば控え場所の場所取りです。

 

最近の大きな大会では、数チーム毎に区分けされているため場所取りの優劣が少なくなってきましたが。

単に広い場所があれば良いのではなく、指定された中でもくつろぎ易い場所を選んで取るのが良い仕事になります。

 

体育館のような広い、プールとは別に控え場所が指定された場合。

入口に近い所だと人の出入りが多く、落ち着かない可能性があります。

逆に奥の方になるとプールまでの移動距離がそれだけ長くなり、少しでも疲れたくない選手にとっては面倒な場所となるかもしれません。

 

窓の開閉が出来る所であれば、風通しのコントロール出来る窓の近くは居心地良さそうです。

しかしその窓の方向如何で、直射日光をまともに受けて灼熱地獄となる時間があるかもしれません。

ただ日光を遮るシート等を準備・活用することが出来れば陽射しに関係なく場所を取ることが出来ます。

 

控え場所にプールサイド(サブプール=レースを行うプールとは別の、ウォーミングアップ用のプール)が指定された場合。

水で濡れることが一番避けたいことなので、プールサイドより離れた、高いところを取りたいところです。

 

特にダッシュが認められたコースの横が指定された場合、スタートから5m過ぎまでは激しい水しぶき、波が控え場所を襲います。

ここは極力避けたい場所なんですが…(><)

 

それから夏場の室内プールはとっても熱いです。

出入り口や開かれた窓の近く、扇風機の近くなどを押さえられるとかなり快適です。

また日差しが入ってくるようであれば柱などの日陰になるところもポイントです。

日よけに張るシートなどの準備をしておくこともポイントですね。

 

ポイントといっても一つ一つは些細なことです。

レース、アップといちいち長く歩かされてもノーストレスの選手も居るかもしれません。

控え場所で寝ていて水がかかっても起きない選手も居ます。

 

ただ試合会場は居るだけで、レースが無くても疲れます。

したがって良い控え場所は、選手が気付かなくても泳ぐ前提条件を良くします。

場所取り以外の仕事を含めこうした些細なポイントについて、コロナ前はサポートに回る学生に話さなければと思う機会がほとんどなくなっていました。

 

サポート学生の先輩が後輩に教える機会があったからでしょう、私が気になるようなことが少なかったのです。

しかし今年は「これも知らないの??」みたいなことがいくつもありました。

 

チーム全体として戦う集団になり切れなかった、戦う集団にしてあげられなかった感があります。

レースをしていない時でも、レースをする人への影響というものは結構あるんです。

それがチームなんです。

 

物事は連綿と繋がっていきます。

それが絶たれたることの影響はやはりあるものですね。

改めて作り上げていきたいと思います。

 

東北大会の控え場所に居た岩手のマスコット“そばっち”。

四国インターハイ会場。

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