院長の独り言

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43.体幹シリーズ⑥ 人体における免震の仕組み

お久しぶりの体幹シリーズです。

長らくお待たせしてしまい、すいませんでした!

 

またまたちょっと分かり辛い文章が展開されますが、しばしお付き合い下さい。苦笑

最後にいくつか言葉の補足もしましたので、ご参照頂きながらお読み頂ければと思います。

 

 

地震対策の免震構造は、大雑把に言うと地球と建物を絶縁して揺れを伝えないというものでした。

人体においては手足の付け根部分が絶縁部分となり、体幹を安定させています。

 

 

絶縁部分を解剖学的に明確に言い表したいと思います。

ただこれについては明確には分からないのが正直なところです。

私の不勉強と言えるのかもしれませんが…苦笑

 

 

体幹との絶縁部分(免震構造)は

①腕の付け根は広義の肩関節

②足の付け根は骨盤・股関節周辺部

といった曖昧な解答しか持ち合わせません。

(肩関節、骨盤・股関節については近日中にもう少し紐解きます)

 

 

実際人体の構造、各部の機能は相互に関係が深いため簡単に割り切れるものではない気がします。

(図の赤丸部分が腕・脚との絶縁部分で免震構造と考えられるところ)

絶縁部分

 

 

私が股関節の動きを改善しようと試みる場合、まず股関節をまたぐ筋肉にアプローチします。

殿筋群など直接股関節に作用する筋群のことです。

ただそれだけでは不十分です。

 

 

膝関節に関わるような脚の筋肉の他、お腹や・腰・背中も股関節の動きに大きく関わります。

したがって股関節のためには脚まわりだけでなく、腰背部や胸腹部、さらには腕につながるところまでもチェック、アプローチしているのです。

 

 

有名な下半身のトレーニングにスクワットがあります。

実際スクワットを上手く行うには背中から肩の柔軟性と強靭さも重要だということは、よく知られたことです。

 

 

ただ股関節周りの筋肉に背中から足までつながっているような筋肉は、深いところ(いわゆるコア)にも浅いところにも存在しません。

ではどんな仕組みで動作が行われるのでしょうか?

脊柱起立筋 僧帽筋 殿筋から腸脛靭帯

 

 

図の赤く示した筋肉は脊柱起立筋(セキチュウキリツキン)と言い、人体の中でも長い筋肉です。

(青い筋肉は肩まわりの大きな筋肉である僧帽筋(ソウボウキン)、黄色い筋肉は骨盤・股関節周りの大殿筋(ダイデンキン)~大腿筋膜張筋(ダイタイキンマクチョウキン)です)

 

 

この脊柱起立筋、実は腸肋筋(チョウロクキン)、最長筋(サイチョウキン)、棘筋(キョクキン)など複数の筋肉の総称です。

脊柱起立筋という筋肉のグループが協力して活動することで、背中を反るという動作はなされています。

(実際には脊柱起立筋のみで背中を反っているのではないのですが、ここでは省略します)

 

 

脊柱起立筋に代表されるように、動作というものは複数の、多くの筋肉が協力(連動・協調)してなされるものなんです。

どんな動作も1つの筋肉が1つの指示の下動いて完結するような単純なものではないのです。

 

 

すなわち股関節の動きを良くするためには身体全体で(特に腹筋群、背筋群から足の筋肉まで)上手く協調・連動出来る状態にならなくてはなりません。

 

 

どんな動作も筋肉だけの問題ではなく、さまざまな関節の状態も影響します。

特定の筋肉、関節だけの問題で話が簡単に済むことは少ないということです。

(人体の協調・連動運動については大きな大きなテーマですので、また改めてご紹介しなければいけませんね)

 

 

股関節・肩関節は、構造的に自由度の大きな関節です。

また体幹と腕あるいは脚をつなぐ部分でもあり、ポジションとしても建築物の絶縁部分となります。

したがって骨盤股関節周辺部・肩関節の協調・連動の能力が、人体における免震装置の能力と言えるのではないかと思います。

 

 

言葉の補足

免震

震え(揺れ)を免(マヌガレ)れること。

手足を動かすことで体幹部分に揺れ(動き)が伝わりますが、その揺れを免れて体幹部分が動かないようにすることとなります。

 

絶縁

電気においては電流の流れを断つこと。人間関係では交友関係などその人との付き合いを断つこと。

手足を動かすことで体幹にも動き(揺れや)は伝わりますが、その動きを断つことと考えて下さい。

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