院長の独り言

院長の独り言
101.調子が悪い?!

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先日競泳の日本選手権があり、会場でコンディショニングを行ってきました。

 

初日、とある選手が言ってきました。

「背中が動かなくて超調子悪いです…。」

レース前からネガティブオーラが出ちゃってます^^;

 

「どっか調子悪いとかハプニングあった時、逆にベスト出るっての、ままあるよ。」

まずは前向きになってもらいたくて、そんな返しをしました。

 

私自身が現役の時もそんなことがありましたし、実際そうした例をいくつも見てきました。

以前診ていた選手に、飛び込んでゴーグルに水が入ったのに日本記録を出した人がいました。

陸上では38℃の熱があったのに日本記録を出したスプリンターがいたように記憶しています。

 

 

その選手に聞きました。

「今までハプニングがあった時とか調子が悪いと思っていたのにベストが出たことってなかった?」

「ないです。」

即答でした(><)

 

こんなやり取りが初日にありながら、最終日にはきっちりベストタイムで泳いでくれました。

当人の努力あってのことですが、スポーツって意外とそんなもんですね。

 

 

自分の身体と向き合って、状態をしっかりと把握するのは非常に重要なことです。

それによってアップの仕方が変わったり、我々トレーナーも対応を組み立てます。

そうしたことで好調時の感覚に戻していきます。

 

ただ、人の身体は変化もします。

それはマイナスなことばかりでありません。

 

トレーニングで筋量が増え、感覚が変わるのもその一つです。

疲労が取れて感覚が鋭くなり、重心の乗せ方や水の感覚が変わることもそうです。

したがって調子の良い感覚というものも変化していくのです。

 

つまりこれまで良いと思えなかった今の感覚こそが、現状では理想の感覚になったということです。

 

 

マイナス思考になると上手くいかないことにフォーカスを当てがちです。

そうなると負のスパイラルに陥り、結果もそちち側に流されてしまいます。

 

調子が悪いと思っても、マイナス面ばかりに囚われないようにしたいものですね。

 

ちちなみに不調やハプニング等にもメリットと取れることがあります。

開き直ってプレッシャーを感じず競技に臨め、普段の力を出し切れるということです。

本番で普段通りのことが出来るってのは相当に凄いことですから。

 

絶好調だと思ったら結果は散々だったという経験をされた方もいらっしゃると思います。

絶好調でも絶不調でもハプニングがあろうとなかろうと、試合終了まで勝負は決まっていません。

試合に臨むにあたっては、“あわてず、あせらず、あきらめず”でいきたいものですね^^

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