治療などで動きの指導をしている時、気になったことがあります。
動作スピードや力の強弱、動きの幅などの加減、使い分けが難しいということです。
言葉にして、頭では簡単なことのようですが…
実際に動いてみると混同していて個別に調整するのは難しかったりします。
ふと大学時代のゴルフの授業を思い出しました。
ただ当時の私は水泳肩のせいで左腕を90°も挙げられませんでした。
周りの人は上達してどんどん飛ばす中、1人一番近い30ヤードの看板に当てる練習をしていました。笑
慣れると高確率で看板に当てられるようになりました。
それを見ていた先生が、「今の倍腕を持ち上げれば60ヤードに行くからやってみな。」と言って下さいました。
ただ実際にやってみるとうまくいきません。
先生「おまえ、今のは倍腕を挙げたんじゃなくスピード上げただろ?」
私 「え、そうですか?わかりません…」
先生「もう一回やってみろ。」
私 「あっ!」
先生「ほら、分かったな?」
先生「30ヤードはいいんだから振るスピードを変えずに腕を倍挙げて打ってみな。」
私 「はい。」
結局その時は腕を倍に挙げられなかったのですが、なぜだかこの指導のことはよく覚えています。
加減の仕方を力、スピード、動作範囲、ベクトルなどそれぞれの観点から、分かり易い説明だったために忘れずにいるのかなと思っています。
ちなみにこの授業では他にゴルフ専門の先生がいらしたのですが、先の話はサブでいらしたバレーが専門の先生の指導でした。
私の卒業後この先生が監督となったバレー部は、3度の大学日本一になっています。
単なるゴルフの授業でも指導力の高い人の言うことは、印象に残るものなのかもしれませんね。
さて、治療で良い動きを誘導する際に
「もっと速く動かしましょう!」
と言うと動作スピードは上がらず、力ばかり強くなってしまう人がたくさん居ます。
「力はもっと軽く、スピードはもっと速くしてみましょう」
と言うと、「それは難しい!」と言いながら上手く出来る方が増えます。
改めて非常に有効なアプローチだと思いますし、今後もこのアプローチはパクリ続けようと思います。笑
私にゴルフを指導してくれた先生ほどの指導力は持ち合わせていませんが、
印象を残せる位の指導・治療が出来るよう頑張っていきたいと思います☆