院長の独り言

院長の独り言
112.国体で感じた力不足

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少し前になりますが、福井国体(競泳)で岩手県チームに帯同してきました。

 

北陸は人生初でしたが天候には恵まれませんでした。涙

外プールのためコンディションが心配でしたが、選手はそんなに苦にしてなかったようです。

スタンドからの眺めの良いプールでした。

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仲の良いトレーナーは何人も居るのですが、考え方も似ていて気の合うトレーナーさんがいます。

今回話題に挙げる方は試合会場で仲良くなった方です。

現在私と同じく地方のチームに付いているという共通点もあります。

 

この方は見ている選手をリオ五輪に送り出しましたし、今回も優勝者を出していました。

 

このトレーナーさんの見ている選手はウォーミングアップがちょっと違っています。

ウエイトトレーニングで用いるバーを控え場所に持ち込んで動きを作っているのです。

現在ウエイトトレーニングの器材を用いてアップを行うチームはココだけでしょう。

 

私自身、現役最終年はリハビリのために試合会場でも錘(オモリ)を用いてアップをしていました。

しかしチームで一番遅い選手のすることは誰も真似しません。笑

試合会場に錘を持ち込んでいるのを見たのは、私自身以外初めてかもしれません。

 

ただ私が驚いたのはトレーニングのやり方です。

もっと言うと基本がしっかりと出来ていて、普通に(選手にとって当たり前といった感じで)

アップに取り込まれていたことです。

特にシャフト(錘を付けるバー)を握るグリップがしっかりしていて、

シャフトを動かす方向や腕の軸(角度)などもきっちりしていたのです。

 

このあたりは非常に繊細なところで、ちょっとズレただけで効かせたいところに効かなくなります。

私と同じ師匠に教わった人以外でここをきっちり指導しているトレーナーは、初めて見ました。

基本中の基本のはずですが、多くの指導者に軽視される点です。

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このトレーナーさんと話をするとグリップ等のことはもちろんご承知で、

その違いで負荷のかかる軸が変わることまでしっかり把握されていました。

 

私が言うのもおかしな話ですが、こうした基本中の基本をしっかりされているからこそ

結果を出してらっしゃるんだろうなぁ、と思いました。

またトレーニングの一面を見ただけでこうしたところが垣間見えるのだから、

他の面でもきっちりとした指導をされているんだろうなぁと思いました。

 

 

私もトレーニングの現場ではグリップ等基本をしっかり指導しているつもりです。

しかしその重要性を上手く伝えられていないため、次の指導の際にはほとんどの選手が

きっちり出来なくなっています。

 

これはしょうがないこと、多少崩れてもやらないよりはプラスになるはずだから…

と見過ごしてきました。

 

また試合会場でシャフトなどを用いないのも、選手が疲労を嫌がるだろうと考えたからでした。

しかしこれは裏を返せば自分の指導に自信が持てていないからかもしれません。

 

力不足を感じました。

「そんなもんだ」「しょうがない」

といった言葉で済まさず、もっともっと追求していかなければいけないと感じました。

 

私自身、年々体力が落ちていくのを痛感していますが。涙

突き詰める気力はまだまだ高めていきたいと思います!

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